病床周囲
保護室の清掃
共有トイレ
- 患者が触れる場所
- 職員が触れる場所
- 目に見える汚染(便・痰・唾液・血液が付着する場所)
タンパク質除去と消毒を同時に行えるディスポーザブルクロスで清掃する。
① 患者が触れる場所はなぜ汚染するのか
そもそも、患者は病気のため清潔セルフケアが低下している。
手の爪は伸びている事が多く、口の中は歯磨きもできず汚れていることが多い。
一方、患者さんはトイレで排泄後手を洗う、消毒する、手を拭く事ができない環境で入院している事が多い。
胴拘束を行なっている患者は、排便後など背部が便で汚染されることもある。
手で触り、動かすこともある。
手が汚染しているケースが大半となる。
ベッド周囲には、妄想や幻聴の影響から物を捨てる事ができない患者さんも存在し沢山の物に溢れている。
物が多いと片付ける際、物品の数同様触れてしまう事になる。
症状や行動を観察し、患者さんに合った関わりや支援も必要となる。
・ 保護室の掃除
保護室は、精神福祉法により患者が暴れたり、室内から突然飛び出したりするのを防ぐため清掃は複数の職員で行うことが望ましい。
患者さんの精神状態も観察し、マスク、ディスポエプロン、手袋を着用し清掃を行う。
床や観察廊下の支柱などに排泄物や唾液等も付着している事が多く、また室内トイレは、破損防止や水中毒症などがある場合は、蓋がなく、飲水防止のため洗浄ボタンが室外にボタンがある。
汚染する頻度が低い順に清掃することが望ましい。
清潔 👉 不潔
例:保護室トイレ清掃順番
室外洗浄水ボタン → ペーパーホルダー → 便座 → 便座周囲
・ 共有トイレ
車椅子移動や横になってオムツを変えることのできるベッドタイプのトイレもある。
その際、カーテンで覆われていることが多い。
カーテンの交換は、定期的に交換ができていないこともある。
交換する枚数があれば良いが、数が少ない場合は便などが付着した場合は拭き取るしかない。(ふける・消毒できる素材が望ましい)
ベッドタイプ(子供のおむつ交換できるタイプ)のトイレがある場合は、ディスポシーツの活用も対策となる。
② 職員が触れる場所
鍵が触れる場所(ドア・ドアノブ)
内服台車 おむつ台車
職員トイレ
職員休憩場所(電子レンジボタン・冷蔵庫・ポット・電気スイッチ)
吸引機器接触部位
ベッド周囲
PCやPHS
③ 目に見える汚染がある場所
精神科では、床やトイレカーテン・壁・手すりなどが血液・体液で汚染される事が多い。
上記でも述べたが、患者さんの手を清潔に保つことは難しい。
では、どのように行えばよいのか。
患者・職員が頻回に接触する場所は、ディスポーザブル のクロスやワイプにて清掃する。
必ず清潔度の高いところから低いところへ
奥から手前に1方向で清掃する。
ディスポーザブルのクロスは、洗浄と消毒が1度にできる物品の方が作業効率が良い。
また、消毒持続時間が長いものがより良いと考える。
病室は換気が困難な場合が多いので、消毒薬による化学的肺炎にも注意する。