感染対策

発達障害と感染対策

発達障害患者さんの感染対策で困ってませんか?

例えばこんな場面

マスクにこだわりがあり、布マスクしか着用しない。急に手を消毒したり、手を洗うように説明してもうまく理解できず行動に移せない

同じ場所、同じ時間、同じ物など決まったパターンで行動してしまい、手順が変わってしまうと混乱してしまう。

学習スタイルが特異性・社会的コミュニケーションが取れない

感覚刺激に敏感だったり、鈍感だったりする。

結論

発達障害を理解し、その人特性や強みを活かし感染対策を取り入れる

強みを活かし、弱みをカバーした感染対策

そもそも発達障害とは・・

  • 遺伝的要因:遺伝子が関与(脳の構造)
  • 環境要因:心理的・物理的(機能の偏り)
適応機能の制限+社会適応の問題 👉  発達障害

 

発達障害にはどのような分類があるのか

1)広範性発達障害

  • 自閉症スペクトラム
  • アスペルガー
  • 特定不能の発達障害

2)学習障害

  • 読字障害
  • 書字表出障害
  • 算数障害
  • 特定不能の学習障害

 

3)注意欠如・多動性障害

  • 不注意優勢型
  • 多動性・衝動性優勢型
  • 混合型

ICD10 DSM5を参考に作成

ASD の早期兆候

行動観察のPOINT

視線が合わない

他の子供に興味を示さない

指差しで興味のあるものを伝えない

年齢相当の友達関係がない

人の気持ちや意図が分からない

言われたことを場面に応じて理解するのが難しい

冗談がわからず、文字通り受け取る

会話が続かない

などがある。

発達障害の視点を学ぶ(よくある誤解)

通常の解釈発達障害の視点で考えると

怠けている 状況理解が困難
反抗期 コミュニケーションが困難
頑固 他者の視点に立つ難しさ
やる気のなさ 何をすればいいのか・いつ終わるのか見通しが持てない
わがまま・気が利かない 切り替えが困難

中位維持が困難

感覚が敏感・鈍感

問題解決の技術が足りない

パニック・フラッシュバック

 

発達障害者の感染対策支援のポイント

  1. 秩序だっている説明
  2. 予測できる内容にする
  3. 明確で具体的な内容(どこで、何を、どのようにして、どのくらいの間)
  4. 本人が慣れ親しんだものを活用する
  5. 興味や関心を活かす
  6. 視覚的な支援を活用する (写真や絵・漫画)
  7. 不要な刺激を減らす(光・音・風)

発達障害者への手指衛生への取り組み例

 

1日のスケジュールの見える化

8時 ベッドから起きる(顔と手を洗う)

8時30分 食堂で手を消毒する

朝ご飯を食べる

9時  トイレに行く(トイレの手洗い場で液体石鹸と水で手を洗う)

11時 食堂で手を消毒する

12時 昼ごはんを食べる

13時 歯を磨く

15時

16時

17時 食堂で手を消毒する

18時 夕ご飯を食べる

21時 就寝

発達障害者の強み

  • ルーチン 同じことを同じように繰り返しできる
  • こだわり好みがあるので利用する
  • 少しずつ段階的に行動を形成すること

まとめ

  1. ゆっくり話して説明する
  2. 具体的な場面、物事について話す
  3. 否定的、皮肉、曖昧な表現はしない
  4. 選択肢の提示や、はい・いいえ質問
  5. 視覚化する
  6. 本人の思いを聞く
  7. 見通しを持たせる
  8. 感覚の特異性に留意する

 

精神科感染対策の第1歩

発達障害者の強みを伸ばし、弱いところはカバーする。

発達障害者に対する姿勢を変えることができる

障害 👉  特性  👉  個性

視点を変えれば感染対策も工夫ができる。

その人の個性に合った感染対策を考えることができる。(きっとできる)

ABOUT ME
spring
感染管理認定看護師・特定行為研修終了者 精神科施設で感染対策に従事。 精神科感染対策の難しさに直面、EBM・参考書も少ない中、同じ悩みをもつ人へ情報を提供したい。 感染対策でお困りの際は、ご連絡お願いいたします。 困っているテーマをブログで記事にしていきたいと思います。 X@sprig00761727(アカウント更新しました!)